旅館業法に基づく運営会社の場合、扱っている物件は法律的にはホテルと同じとみなされますので、入居者との契約はホテルに宿泊するのと同じ契約形態といえます。
それでは、不動産業者が運営する場合はどうでしょうか。
マンスリーマンションといえども、部屋を貸すという意味では一般賃貸住宅と同じです。なので、貸主と借主との間で賃貸借契約を交わす必要があります。
ということは、一般賃貸住宅の契約と同じ?
と思われるかもしれませんが、実は違います。マンスリーマンションやウィークリーマンションの賃貸借契約のほとんどは「定期借家契約」と呼ばれる契約形態なのです。
ではこの「定期借家契約」、通常の賃貸借契約とどう違うのでしょうか?
定期借家契約は、平成12年に施行された「良質な賃貸住宅等の供給の促進に関する特別措置法」いわゆる「定期借家権法」によって規定されています。その最大の特徴を一言でいうと、
「契約で定めた賃貸借の期限が来ると契約は必ず終了し、更新はされない」
ということになります。これって当たり前のことのように思えますよね。しかし通常の賃貸借契約では、これが当たり前のことではないのです。
通常の賃貸借契約の場合、借地借家法の規定によれば、たとえ契約期間が満了しても、借主が更新したいと意思表示すれば、貸主は正当事由がないかぎりその更新を拒絶することができません。さらに正当事由があったとしても、それが貸主の都合によるものである場合には、借主に立退き料を支払わなければならないというのが現状です。
定期借家契約ではこの更新を一切認めていないので、期間満了後、借主は直ちに退去しなければなりませんし、立退き料も発生しません。従って貸主は、自分の希望する期間だけ安心して家を貸すことができるのです。
ただし、借主が延長して住みたいと希望し、貸主もそれに同意すれば、再度定期借家契約を交わすことで住み続けることができます。
もう一つ、定期借家契約の大きな特徴は、
契約期間を自由に設定できる
ということです。通常の賃貸借契約では1年未満の契約を結ぶと、借地借家法の規定により、期限の定めのない契約とみなされてしまいます。
しかし定期借家契約では契約期間に制限がないので、極端に言えば1日だけの契約でも10年間の契約でもできるということになります。
ということは、マンスリーマンションやウィークリーマンション事業者はこの契約形態を採用することで、マンスリーでもウィークリーでも自在に契約を交わすことができるのです。